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脳卒中後で歩きにくい方へ

[2021.12.05]

脳梗塞や脳出血による脳卒中の後遺症のため、歩きにくさでお困りの方は多いと思います。

ここでは脳卒中(脳梗塞、脳出血)が原因で起こりやすい痙性片麻痺歩行について、当院のリハビリスタッフより解説して頂きます。

麻痺側の上肢は屈曲(ギュッと握った状態)し、下肢は伸展(足先まで伸びた状態)した肢位をとります。(ウェルニッケ・マン肢位)
麻痺側の股関節を中心に、下肢を伸ばした状態で半円を描くように歩くことを指します。
麻痺の程度により杖などの補助具等が必要な場合もあります。
一番重要なのは、発症してから正しいリハビリテーション行うことに尽きます。(特に急性期~回復期)
発症後の痙性(筋肉の緊張が高く、突っ張るような状態)をどの程度リハビリテーションで抑制できるかが鍵となり、正しいリハビリテーションを行えるか、行えないかで歩行状態、予後が劇的に変化します。

麻痺の状態、発症からどの程度期間が経過しているかなどでリハビリテーションのメニューは異なりますが、簡単で自宅でできるリハビリテーションをご紹介します。
なお、おばた内科クリニックでは痙性による動かしにくさに対し、ボツリヌス療法という筋肉に行う注射を行う治療も行っていますので、いつでもご相談下さい。

・重心を前方、後方にかける練習

 椅子に浅く腰を掛け、骨盤を前後に動かしましょう。 20回×3セット

・重心を左右のおしりにかける練習

骨盤を左右に動かしましょう。 20回×3セット
※肩の高さを水平に維持しましょう。

多くの場合、重心が後方、非麻痺側にずれてしまう為、緊張(痙性)が髙い状態が続いてしまいます。
重心を正しい位置に戻す事で、緊張(痙性)をある程度抑制することができます。
※麻痺の程度により効果は異なります。

-麻痺側の手足を動かせる場合-
手と体を伸ばす運動(壁を利用) 20回×3セット
① 壁に両手をつけます。
② 背中や胸が伸びるのを感じながら、両手をゆっくりと伸ばします。
③ 肘を曲げてゆっくりと両手を戻します。
※肩の痛みのない範囲で行ないましょう。

-麻痺側の足を動かせる場合-
足首の運動(テーブルなどを利用)
① テーブルに軽く手をつきます。
② 足趾の下にタオルを入れます。
③ かかとから前足部に体重がかかっていることを確認しながらまっすぐにしゃがみます。
④ ゆっくりと体を起こします。
※お尻を深く下すぎないように注意しましょう。

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