緊張型頭痛
どのような病気?
- 通常両側性で、後頭部や前頭部あるいは頭部全体が圧迫される感じ、締め付けられるような感じの頭痛を生じる
疫学
- 生涯有病率は30〜78%と比較的高く、国内に約2000万人以上いると言われ、中年以降に多い
症状
- 頭を締め付けるような頭痛や頭重感が数十分から数日間続く
- 痛みは夕方に強くなる傾向があり、脳腫瘍などによる頭痛が朝方多いのと異なる
- 嘔気や嘔吐は少ないが、光や音に対する過敏反応を認めることがある
原因
- 頭頸部の姿勢異常や精神的ストレスにより、頭頸部を中心とする筋肉が持続的に収縮し、筋肉の虚血に痛みを生じる物質が生じるとされる
誘因
- 姿勢異常
- 強い不安感や心労などの精神的なストレス
治療
ストレスのコントロールと薬物療法が中心となります
ストレスのコントロール
- 過労を避け、適度な休息をとるとともに、首や肩の筋肉に負担がかからないよう正しい姿勢を保つ
- ストレスの存在を自覚し、気分転換のための趣味を持つなど、ストレスをコントロールすることが大切
薬物療法
身体的ストレス・精神的ストレスを緩和するために、必要に応じて薬を用いる
身体的ストレスの場合
鎮痛薬、筋弛緩薬など
精神的ストレスの場合
抗不安薬、三環系抗うつ薬、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)など
緊張型頭痛のセルフケア
- 緊張型頭痛を軽減するためには、心と体をリラックスさせることが大切
- デスクワークなど長時間同じ姿勢で仕事をするときは、ときどき席を立ってストレッチや体操をするようにしましょう
- マッサージや入浴は、筋肉を温めて血流をよくするため、頭痛を緩和する働きがあります
- 水泳やウォーキングなどの運動を生活に取り入れると体がほぐれ、気分転換もされます
- また、枕の高さが合わなかったり、眼鏡の度が合っていなかったりすると頭痛の原因になるので枕の高さや眼鏡の度を調整してください