アルツハイマー型認知症
概念
認知症(物忘れ)を主体とし、病理学的に大脳の全般的な萎縮を認める
組織学的に老人斑、神経原線維変化の出現を特徴とする
疫学
認知症(物忘れ)で最も多く、女性に多い
特徴的な症状
数分前から数時間前や数日前の事を忘れてしまう
料理や掃除などいつも出来ていた日常生活動作が困難となる
道に迷ってしまう
治療使用薬のポイント
- コリンエステラーゼ阻害薬はどれを使ってもよい
- 使い易いのはドネペジル塩酸塩であるが、患者さんによっては易怒性(怒りっぽさなど)の副作用あり注意が必要
- 長期の治療成績はガランタミン臭化水素酸塩が良い
- リバスチグミンは日常生活動作を改善し、高齢者に向く
- 効いたと思ったらあえて増量せずに様子をみる、効果が足りないと思ったら増やす
効果が強すぎると思ったら減量する。 - メマンチン塩酸塩は服用可能な量で長期間持続する
- シロスタゾールも有効 *アルツハイマー型認知症には保険適応がありません
- 易怒性には抑肝散かチアプリド塩酸塩、あるいはクエチアピンフマル酸塩を少量使用