前頭側頭葉変性症とはどのような認知症?
概念
前頭葉や側頭葉などが主に障害をうける認知症の総称
分類
前頭側頭型認知症;前頭葉変性症、Pick型、運動ニューロン病型
意味性認知症、進行性非流暢性失語
症状(前頭側頭型認知症)
易怒性(急に怒る)、興奮、暴言
万引き、盗癖(非道徳的な行動)
横柄、傲慢、自分勝手、普通の話が通じない
常同行動(毎日同じ時間に同じコースを散歩するなど)
治療拒否(薬を飲んでくれない)
生活上のだらしなさ(風呂に入らない、片付けない)、収集癖
甘いもの好き、過食、異食(石鹸を食べるなど)
CT/MRI
前頭葉、側頭葉が萎縮する(小さくなる)
SPECT/PET
前頭葉、側頭葉の血流低下(血液量が少なくなり、機能が低下している)
治療使用薬のポイント
1.怒りっぽさが悪化する可能性があり、アリセプトなるべく使わない
2.若いピック病の治療は極めて困難な場合がある
3.記憶力よりも怒りっぽさなどの精神症状の治療を優先させる
4.抗認知症薬としては、ガランタミン(レミニール)の少量使用が望ましい
5.シロスタゾール(プレタール)もある程度有効とされる
6.怒りっぽさなどの興奮などの症状にはクロルプロマジン(ウインタミン)を積極的に使用する