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認知症予防に効果的な運動とは?

[2024.08.11]

日々の健康を意識している皆さんにとって、認知症予防は重要なテーマですよね。

今回は、認知症研究の第一人者である朝田 隆氏が、最新の知見をもとに運動の重要性について解説します。

 

・運動は本当に必要?

「運動は体にいい」ということを聞いたことがあるでしょう。ですが、かつて自動車王として知られるヘンリー・フォードは、「健康なら運動はいらないし、病気なら運動してはいけない」と言ったことがあります。でも、今では運動が心と体の健康にとても大切だということがわかっています。

 

・認知症予防に効果的な運動

1999年、アーサー・F・クレーマーという学者が、「早歩きのような有酸素運動が脳の健康に良い」という研究を発表しました。これをきっかけに、認知症予防のためには有酸素運動が重要だと考えられるようになりました。

しかし、最近の研究では、ただ有酸素運動をするだけでなく、筋肉トレーニングやバランス運動を組み合わせることが、さらに効果的だと言われています。筋肉トレーニングは筋力をアップさせ、バランス運動は転倒を防ぐために役立ちます。さらに、デュアルタスク運動(同時に複数のことを行う運動)も、脳を活性化させるのに効果的です。

・有酸素運動の効果

有酸素運動は、心臓や肺を鍛えるだけでなく、脳の前頭葉を活性化させる効果があります。前頭葉は、計画を立てたり、判断したりするのに重要な役割を果たしています。多くの研究によって、有酸素運動が認知機能を向上させることが確立されています。

 

・筋肉トレーニングのすすめ

筋肉トレーニングは、筋肉を鍛える運動で、スクワットや腕立て伏せなどが代表的です。これらを無理のない範囲で行うことで、筋力アップだけでなく、体幹を強化し、日常生活での動きがスムーズになります。また、筋肉トレーニングは脳の遂行機能にも良い影響を与えると報告されています。

 

・バランス運動で転倒予防

片足でバランスを保つことができないと、脳の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。実際に、片足立ちができない人は、脳内の小さな血管にダメージがあることが多いという研究結果もあります。バランス運動は、転倒を防ぐために非常に重要です。

 

・デュアルタスク運動で脳を鍛えよう

デュアルタスク運動とは、たとえば歩きながら計算をするなど、二つのことを同時に行う運動です。これは、認知機能を改善するだけでなく、日常生活の質を向上させる効果もあります。

 

運動を通じて、体だけでなく脳も一緒に鍛えましょう。健康な生活を送り、認知症予防に取り組むことが、未来の自分を守る一歩です。

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