PSAが高いと言われたら前立腺がん?
前立腺肥大症との違いもわかりやすく解説
こんにちは、おばた内科クリニックの勝原です。
健康診断で「PSAが高いですね」と言われ、不安になったことはありませんか?
「PSAが高い=前立腺がん」と思われる方も少なくありませんが、実際にはそうとは限りません。
今回は、PSAとは何か、前立腺がんとの関係、前立腺肥大症との違いについてわかりやすく解説します。
PSAとは?
PSA(前立腺特異抗原)は、前立腺で作られるタンパク質です。
通常は血液中にはごく少量しか存在しませんが、前立腺に何らかの変化が起こると血液中のPSA値が高くなります。
PSAは「前立腺がんの検査」というイメージがありますが、実際には前立腺の異常を知らせるサインであり、がんだけに反応するわけではありません。
PSAが高くなる原因
PSAが高くなる原因には次のようなものがあります。
- 前立腺がん
- 前立腺肥大症
- 前立腺炎
- 尿路感染症
- 尿閉(尿が出なくなる状態)
- カテーテル挿入後
- 前立腺への刺激(直腸診や一部の検査など)
つまり、PSAが高いからといって、すぐに「がん」と決めつけることはできません。
前立腺肥大症でもPSAは上がる
加齢とともに前立腺は大きくなることが多く、これを前立腺肥大症といいます。
前立腺が大きくなるほどPSAも高くなる傾向があります。
例えば、
- 前立腺が大きい
- 排尿に時間がかかる
- 夜間に何度もトイレへ行く
このような症状がある方では、前立腺肥大症が原因でPSAが高くなっていることも少なくありません。
PSAが高いと前立腺がんの可能性は?
一般的には、
- PSA 4 ng/mL未満:がんの可能性は比較的低い
- PSA 4〜10 ng/mL:約20〜30%程度で前立腺がんが見つかる
- PSA 10 ng/mL以上:がんの可能性がさらに高くなる
と言われています。
ただし、PSAが正常でも前立腺がんが見つかることもあり、逆にPSAが高くてもがんではない方も多くいます。
PSAだけで診断はできません。
PSAが高かったらどうする?
PSAが高かった場合は、
- 再検査
- 泌尿器科での診察
- 前立腺MRI
- 必要に応じて前立腺生検
などを行い、総合的に判断します。
すべての方がすぐに生検を受けるわけではありません。
前立腺がんは早期発見が大切
前立腺がんは初期にはほとんど症状がありません。
尿が出にくい、頻尿などの症状は前立腺肥大症でも起こるため、症状だけで区別することは困難です。
そのため、健康診断などでPSAを測定することが早期発見につながります。
PSAが高いと言われても慌てないで
PSAは前立腺がんだけでなく、前立腺肥大症や炎症でも高くなります。
大切なのは、PSAが高かった場合に放置せず、必要に応じて泌尿器科で詳しい検査を受けることです。
早期に発見できれば治療の選択肢も広がり、良好な経過が期待できます。
健康診断でPSA高値を指摘された方は、「がんかもしれない」と必要以上に心配するのではなく、一度専門医に相談することをおすすめします。
